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石井慧、牙むく「肉食動物」 国の威信かけ負けられぬ 柔道世界団体選手権

石井慧、牙むく「肉食動物」 国の威信かけ負けられぬ 柔道世界団体選手権

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081004-00000529-san-fight

10月4日8時39分配信産経新聞拡大写真北京五輪決勝でタングリエフを攻める石井(左)。今度は日本柔道の“エース”として世界を迎え撃つ(写真:産経新聞)世界から8カ国が出場して、体重別の団体戦で優勝を争う「世界柔道団体選手権」が5日、東京都足立区の東京武道館で行われる。日本からは男子100キロ超級の石井慧(国士舘大)、女子63キロ級の谷本歩実(コマツ)の北京五輪金メダリスト2人をはじめ、男女計22選手が出場。五輪の熱気冷めやらぬ中、世界の強豪と熱戦を繰り広げる。今年が第2回の、この大会。男子は昨年に続く2連覇、昨年3位の女子は初優勝を狙う。(森田景史)■牙むく「肉食動物」 男子100キロ超級・石井慧最高峰の五輪の舞台も、石井慧の口にかかれば「普通の試合と変わらない」となる。北京で苦戦続きの日本男子を、最重量級の金メダル獲得で救った21歳。名実ともに日本のエースとして、世界団体の畳に上がる。五輪では出色の立ち技と寝技で、5試合のうち4度の一本勝ち。比類ない強さで、屈強の壮漢たちを、たちどころにねじ伏せた。5日の“凱旋(がいせん)登板”を前に、「個人戦も団体戦も関係ない。自分が一本を取って勝つ」と薄笑い。北京からの帰国後は、ひたすら道化を演じてきた。歯にきぬ着せぬ発言が、スポーツニュースやワイドショーの話題の的に。時には国政問題にも踏み込み、当意即妙ので笑いを誘う。冷や汗をかいて見守る柔道関係者を尻目に、柔道家につきまとうお堅いイメージをすっかり塗り替えた。「自分は肉食動物」のセリフもその一つ。猛獣は訓練せずとも本能で戦い方を知っている−。そんな解説で自身を虚飾するが、実は極度の不安症。群を抜く練習量と綿密を極める研究量で、これまで地歩を固めてきた。「放胆」と「繊細」のより合わせが、石井の実像といえなくもない。柔術など異種の格闘技にも熱意を傾ける。胸中にあるのは現状打破への思いだけ。「柔術の練習は柔道にも役立つ。出げいこの旅なんかいいかも」と、関係者が聞けば仰天しそうなプランを温める。その前に本業でひと仕事。「自分はもののふ(武士)。戦う場所を与えられたら、そこで戦うだけ」。迎え撃つのは海外の7カ国。石井の牙にかかる相手は、気の毒というほかない。■一本にこだわり 女子63キロ級・谷本歩実「平成の女三四郎」は北京でも強かった。4年前のアテネ大会と同じく、オール一本勝ちで五輪2連覇。海外の「JUDO」に押され、退潮ムードが漂う日本柔道の中で、常に一本勝ちを収める谷本歩実は異能の柔道家というしかない。「柔道着を着て畳に上がる以上、一本を取る柔道を貫きたい」日本柔道界の優等生は、世界団体でも模範解答を示すつもり。昨年冬に腰椎(ようつい)分離症を患い、一時は寝たきりの生活を強いられた。現役復帰さえ危ぶまれ、「五輪は無理」と悲嘆に沈んだこともある。そのとき流した涙は谷本の内面を磨いたようだ。五輪後に招かれた宴席では「みなさんに金メダルを取らせていただいた」と腰を低くし、ファンは心底からにじみ出る「女王」の笑顔に喝采(かっさい)で応えた。世界団体はいわば報恩の舞台。北京では腰への負担が軽い寝技に頼ったが、7人で戦うチーム戦では「今、出せる力を百パーセント出したい」と、初戦からの全開を誓う。背負い投げに内また。磨きをかけた“名刀”の数々が、5日の試合では披露されるはずだ。「私が力を与えられるのなら、多くの人に勇気と感動をこれからも伝えたい」4年後ではなく、目の前の一歩。日本柔道の伝道師として、谷本の次章が幕を開ける。■「銅」の悔しさ胸に 女子52キロ級・中村美里北京では悔し涙に暮れた。19歳4カ月で手にした銅メダル。周囲の称賛と自己評価は、まだかみ合わない。「メダルを見ると、悔しさがわいてくる」と、くすぶる闘志をかき集め、中村美里が再始動した。「柔道の申し子」と関係者をうならせる逸品の足技。北京では、外国勢の圧力を軽やかにいなし、サッと左足のひと振りで転がした。だが頂点に立つには、もうひと押しがない。「じっくり攻めたのがよくなかった。組み合ったら、すかさず仕掛けないと」。一撃で仕留める大技がほしい。単調に傾く戦術に、もうひとひねりも。塗りつぶすべき余白は、山ほど残っている。所属先の先輩でもある70キロ級の上野雅恵は五輪2連覇。その金メダルに触れ、北京で流した涙の味を思いだす。「ロンドン五輪まで一日一日を大切にする。団体戦では五輪の悔しさをぶつけたい」10代で手に入れた栄達。きらびやかな舞台で知った挫折。ふたつの思いが入り交じる「銅」を天の配剤と受け止め、長い4年間のスタートラインに立つ。■傷癒す良薬の舞台 女子78キロ級・中沢さえ敗者に休息はない。中沢さえは金メダルが有力視された北京五輪で初戦敗退。悔恨、痛憤を晴らすべく、世界団体で再起の一歩を踏み出す。五輪では見えない敵に泣いた。今年3月に負傷した右ひざの回復が遅れ、練習不足と自信喪失のまま本番に。風を巻くような大外刈りを一度も披露することなく、晴れの舞台を降りた。「北京のことは、まだ思いだしたくない。時間がかかりそう」帰国後、家族と温泉旅行で心身の傷を癒したが、苦い過去の清算という難題には、いずれ向き合う必要がある。敗戦から約1カ月半で迎える世界団体は、ちょうどいい“試薬”。「出なかったら、ダラダラしていたかも。次の目標を設定してもらえてよかった」。古傷の機嫌をうかがいながら、技の打ち込み、乱取りを重ねて再起戦に備える。団体戦とはいえ、自身の武功をあげるのが先。「内容はともかく、とりあえず勝ちたい」。勝負師の心身を潤すのは、やはり白星。良薬は畳の上にある。■男子日本代表メンバー100キロ超級◎石井 慧(21)(国士舘大)棟田 康幸(27)(警視庁)100キロ級 穴井 隆将(24)(天理大職)90キロ級 小野 卓志(28)(了徳寺学園職)斎藤 制剛(31)(旭化成)81キロ級 加藤 博剛(23)(千葉県警)73キロ級 西岡 和志(20)(明大)粟野 靖浩(20)(筑波大)66キロ級 江種 辰明(31)(警視庁)60キロ級 福岡 政章(24)(綜合警備保障)小川 武志(29)(了徳寺学園職)■女子日本代表メンバー78キロ超級 杉本 美香(24)(コマツ)78キロ級◎中沢 さえ(25)(綜合警備保障)穴井さやか(22)(帝京大)70キロ級 国原 頼子(22)(自衛隊)63キロ級◎谷本 歩実(27)(コマツ)上野 順恵(25)(三井住友海上)57キロ級 松本 薫 (21)(帝京大)52キロ級◎中村 美里(19)(三井住友海上)西田 優香(22)(了徳寺学園職)48キロ級 福見 友子(23)(了徳寺学園職)山岸 絵美(22)(三井住友海上)※◎は北京五輪代表、丸数字は年齢、カッコ内は所属■世界団体選手権 アジア地域での柔道の普及と発展を目的に、2005年9月の国際柔道連盟(IJF)総会で、当時の朴容晟会長(韓国)が開催を提案した。以前は2年に1度の世界選手権の最終日に行われていたものを、独立した大会に昇格。昨年11月、五輪開催を控えた北京でプレ大会として第1回を行った。今年が第2回。アジア、欧州、アフリカ、北中南米、オセアニアの各大陸選手権の成績をもとに、計7カ国を選抜。開催国を合わせた計8カ国が出場し、トーナメント方式で優勝を争う。7階級から1人ずつ出場して、階級別で争う団体戦。日本は男子が2連覇を狙い、昨年3位の女子は初優勝を目指す。■出場国大陸 男子 女子開催国 日本 日本アジア 韓国、ウズベキスタン 中国、韓国欧州 ロシア、グルジア フランス、ドイツアフリカ アルジェリア アルジェリア北中南米 ブラジル キューバオセアニア ニュージーランド 豪州◇主催 国際柔道連盟◇主管 全日本柔道連盟◇後援 外務省、文部科学省、東京都、日本体育協会、日本オリンピック委員会、講道館、フジテレビジョン、産経新聞社◇放映 フジテレビ系列26局で5日19:00〜21:48

[引用元:Yahoo[格闘技(産経新聞)]]

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